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カテゴリ:リウマチ科

リウマチの診断について (財界さっぽろ リウマチコラム第2回)

財界さっぽろ7月号から、院長によるコラムが始まりました。第2回はリウマチの診断についてわかりやすく解説しております。

温泉に書いてあるリウマチ。関節が痛くなり手足が変形するという身近な病気です。今回は診断について解説します。

診断で一番大事なことは、関節を「触って」診察することです。関節の熱感、腫れの程度、どのように痛むのか、丹念な診察が必要です。関節を全く触らない医師なら、その時点で専門医なのかどうかを疑いましょう。診察して医師がリウマチと疑えば次に検査です。「進行期」のリウマチはレントゲンの検査のみで確定できます。リウマチ特有の変形や骨が溶ける変化が出ていれば決定的だからです。しかし、これはあくまで「進行期」です。歯で例えれば骨が削れて進行している虫歯を発見したようなもので、それでは手遅れです。そうなる前の「早期」の診断が求められます。

実は早期のリウマチは一つの検査だけでは判断できません。血液検査でリウマチ因子を調べますが、これはリウマチの素質を意味します。素質があっても実情が伴わなければリウマチではありませんし、素質がなくても骨が溶けるという実情があればリウマチです。リウマチ因子だけでは決定的ではないのです。

関節超音波検査は、レントゲンでは写らない骨の周りを調べることができ、リウマチに特徴的な早期の変化を捉えることができます。しかし、病変を捉えられない場合もあり、これも決定的なものではありません。MRIはかなり費用がかさみますし、検査時間もかかる割に絶対的なものではなく、他に手掛かりがない時のオプションといえます。

早期にリウマチを診断するには、複数の検査で得られる手掛かりを元に、骨に異常が出そうな関節炎なのかを総合的に判断しなければなりません。それをできるのがリウマチ専門医です。数値で出る検査に差は出ませんが、関節を触ってリウマチかどうかを見極める「診察」には医師の技量の差が出ます。信頼できる専門医に診てもらうことが何より重要です。

 

第1回「リウマチの症状について」はこちら

第3回「あなたはリウマチではない」はこちら

第4回「リウマチが難病である理由」はこちら

第5回「リウマチの治療について」はこちら

最終回「リウマチと日常生活につて」はこちら

「関節リウマチ除外後の関節痛に対するアグリコン型イソフラボン (へバスター) の効果の検討 日本リウマチ学会(2021)で院長が発表」はこちら

「リウマチではない、のその先に。」はこちら

「札幌大通リウマチ内科の予約」はこちら

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